発表

論文

小松研治・小郷直言・小松裕子、技能の伝え方の本質 ―マジックからの連想―、富山大学芸術文化学部紀要、第6巻、p72-p87

人から人への技能の伝承では、学ぶ側が自由に動け、作業環境に目を向けさせ、技能を神秘化せず可視化することで技能情報の抽出が可能になり、伝えるべきものが明確になることを述べた。

小松研治・小郷直言・小松裕子、使用者の技術とは何か ―外界の情報を獲得する力―、富山大学芸術文化学部紀要、第6巻、p88-p99

可視化する重要性や外界の情報を獲得する力(使用者の技術)について論じた。

小松研治・小郷直言・林良平、痕跡学序説 -痕跡を読み、痕跡に語らせる-、富山大学芸術文化学部紀要、第7巻、p70‐p85

研究の基盤となる考え方「痕跡から人々の環境や道具の改善への手がかりを得る」について、これまで調査し考察した知見を文書化した。

小松裕子・小郷直言・小松研治、マイスター制度と技能伝承 -ドイツ木工マイスター学校の職業教育から-、富山大学芸術文化学部紀要、第7巻、p106-p117

海外の技能者育成についてマイスター制をとりあげ、日本の技能伝承との違いを浮き彫りにした。

小松裕子・小郷直言・小松研治、ICTボランティア考 -環境からのヒントに気づく-、第8巻(予定)

ICTボランティアにおいても、多くの痕跡からその支援のヒントを得ることができ、これからのボランティアの在り方を考察した。

展示

田中八重洲画廊

平成23年12月 小松研治展「続々愚者の楽園」
作品の制作工程を会期中、投影。

ギャラリー5610

平成25年11月2日~8日
小松研治展「脇モノ-そのプライド」展にて、爪とぎやすり、コーヒースプーン、鰹節削り、トレー、小棚(6種)、壁かけ仏壇を展示。
制作工程の道具、削り屑、使用した原木、制作工程を一緒に展示して、材料から完成品までの流れや中の構造、携わった職人も見える展示を工夫した。

爪とぎヤスリ

制作工程ででる切り取り木片、削り屑、および20数種類の利用した木板、爪とぎやすりの解体も一緒に展示した。

鰹節削り

鰹節削りの箱の解体見本、使用木材、カンナ台制作工程見本、カンナ台拡大見本、かんな刃拡大見本を20種のそれぞれ異なる鰹節削りを展示して、違いが見える展示を工夫した。

コーヒースプーンとコーヒー入れ(ガラス+木製ふた)

原木から詳細な工程見本 削りくず、切削道具、解体見本を展示した。また、特注のガラスで制作したコーヒー入れにコーヒーとスプーンをいれて使用したイメージをわかりやすく見せた。

トレー

原木と完成途中の作品を並べ、削り進むと現れる木目と木の取り方を示した。