1.技能伝承実態
高度伝統技能者および企業への取材を通し、その作業環境と制作過程で使われる道具や自作ジ等のほか、技能伝承方法、技能伝承ツール、伝承できない事例や課題などを調査。
● 江東区江戸資料館で紹介されている、職人の仕事場や仕事風景
日本の伝統的な仕事場の様子がわかる
● 漆木地師(仕事場、道具、治具)
●挽物師(仕事場とさまざまな治具)
●指物師(さまざまな治具や組手見本)
●木象嵌師
● 木彫師
●技能グランプリ(建具部門)
開催者、審査員、競技者、参加企業者等への取材も実施
●長野技能オリンピック(家具部門)
開催者、審査員、競技者、参加企業者等への取材も実施
●企業 デンソー
電子部品製造企業の技能伝承について調査した。
写真撮影は禁止
●セイコーエプソン 塩尻事業所
設計から完成まですべて自社工場で熟練技能工が手作業で制作。見学システムにさまざまな見せ方の工夫あり。
写真撮影は禁止
●秋田曲げわっぱ等、東北地方の工芸品を制作する企業を訪問予定
2.展示の工夫
各地の博物館や企画展、展示館における展示の工夫を調査した。わかりやすい工夫はどのようなものか、どう可視化して伝えられているのか。また、技能伝承に地域として取り組む事例も調査。
●竹中工務店(東京本社)
ギャラリーエークワッドで開催の「日本の面影」展。現代における日本の匠や道具を「湿版光画」による写真で紹介。布に映し出した写真をバナーで天井から垂らすなどの展示方法がなされていた。
●江戸東京たてもの園
江戸東京たてもの園では、復元し現物で遺すことによって、当時の技術や技能、仕事のやり方のみならず、それを利用した生活を現在や未来へ伝える工夫があった。
●大阪歴史博物館
●大阪東洋陶器美術館 ルーシー・リー陶芸展
●てまひま展
● 日本民芸館
● その他 順次掲載
3.素材を知る
技能を伝承するには、完成品だけでは難しい、その制作工程はもちろんであるが、素材についての基本的な知識は技能伝承にとっても重要である。
研究者の一人は木工の技能者であり、多くのツゲを使って制作をしており、日本では手に入りにくくなりつつツゲについて、ツゲの産地である御蔵島へ調査に赴いた。